ヒビノヒトコマ

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2014年 11月 29日

放蕩記

放蕩記 (集英社文庫)

村山 由佳/集英社

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久しぶりの村山由佳さん。ちょっとセルフエディケーションで辟易してしまい(失礼)この作品も気になりながらも手に取ることはなかった。
ふとしたはずみ、いつもと違う本屋さんに行ったところつい手にとる。

本屋さんはすべてが同じではない。そこで働く人の意図によって並べられていて。
それはとてもさりげないものではあるけれど、買い手に必ず影響を与えているのだ。

私は実母との葛藤はない。それでも女性が育つうえで関わる家族や親せきとのこと、何らかのトラウマがあっておかしくない。
主人公夏帆が自分を自己正当化し過ぎと不愉快に思う人もいるかもしれない。私はこの物語はこの夏帆さんにとっての自己分析、自己分析せざるを得ない切迫感というのもは作家自身が強く持ったものであろうし、読み物として差し出された時にある種のカタルシスを読者に持たせるものだと思う。実際がどうであったかではない。自分がどう感じどうたか、そして今その記憶とどう折り合いをつけていくか、言葉にして納得しなければ動き出せない人種というものがやはりいるのだ。私もかつてそういう種類の人間であったことを再確認した。物語の力を感じさせる作品だと思う。

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by nekototorito | 2014-11-29 11:45 | 読書


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