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ヒビノヒトコマ

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2014年 01月 08日

エネルギー

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冬うららすがたひとしき畦の大木     鈴木しづ子







時折大変魅力を感じるネット上の女性達に出会う。
かなり年下であるが、文章や撮る写真に惹かれる女性たち。
おしなべて何らかの精神障害を抱えている人達。
本心で言えば私はそれを精神障害とは思えずその人なりの個性と感じるのであるけれど。

精神的な葛藤を持つということは、その人にとって大事なことで、でもそのことで現実の世界が生きづらくて。
私もかつて悩もうとして悩んでいると言われて憤慨してしまったことがあるのだけれど、
今ふとその言葉を思い出し、ああその通り、悩もうとして悩んでいたのだと、その人の言うとおりであると頷いている。

でも生きづらさや歪みやいびつを案外人は愛するのだと思う。
わたしに苦言を呈した人もきっと私を好きだったのだと思う。
そうでなければそんな言葉をかけてくれるはずもない。



感情がフラットであることが怖い、、、、という文章を見て思い出す。
私は昔感情がフラットであることが怖いのではなくて、ツマラナイと思ったことを。
嬉しい事も悲しいことも、子供のように受け止めること、
自意識をうんと過剰にもって、あることをああでもないこうでもないとこねくり回して自分なりの結論や考えをまとめないと気がすまなかったこと
そういうことをするのが苦しくてもやめられなかった時のことを。
年を重ねてそういうことを失ってみて、またそういうグルグルに入りたいと思ってもできなくて、
ああ、私は年をとったのだ、、、、とつくづく想う。
そういう感情にある時は読む本、見る景色全てが意味を持って飛び込んできて、
何かを表現したいという気持も強まったし、何よりも一人の女性として生きている強い実感があったから。
今そういうものを失ってしまって、感情がフラットでとてもとても楽なのだけれど、
ほんの少しだけ欠落感のようなものがある。
何よりぐるぐるするのにも大きなエネルギーがいるのだ。
私の場合成熟や達観ではなく、ぐるぐるするエネルギーがなくなってきているのだろう。

愛を求め心情を吐露し悩み苦しむ女性を見て、少々の羨ましさを感じる私がいる。
私はそんなあなたが好きですよとひとりごちてみる。













by nekototorito | 2014-01-08 07:26 | 淡々と日々のこと


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